$og_type = 'article'; $og_image = !empty($article['eyecatch']['url']) ? $article['eyecatch']['url'] . '?w=1200&h=630&fit=crop' : ''; $og_published_time = $article['published_date'] ?? $article['publishedAt'] ?? ''; 営業とマーケティングが噛み合わない会社に起きていること | TRANSIT DESIGN INC.

営業とマーケティングが噛み合わない会社に起きていること

営業とマーケティングが噛み合わない原因は、単なる連携不足ではなく、顧客の見方や接点ごとの役割設計のズレにあります。分断が起きる背景と、接点全体を整える考え方を解説します。

CONTEXT

「マーケティングが取ってくるリードの質が低い」
「営業がせっかくの見込み顧客を活かしきれていない」

こうしたすれ違いは、多くの会社で繰り返されています。営業とマーケティングが同じ会社の中にあり、どちらも顧客を増やしたい、売上につなげたいと考えているはずなのに、なぜか会話が噛み合わない。会議を開いても、営業は「受注につながる相手が少ない」と言い、マーケティングは「接点をつくっても次につながらない」と感じている。そんな状態に心当たりのある企業も少なくないと思います。

このとき表面に見えているのは、部門間の不満や温度差です。ただ、その背景で起きているのは、単なる人間関係の問題ではありません。営業とマーケティングが、それぞれ別の顧客像を見ていたり、各接点が何を担うべきかの前提が揃っていなかったりする。つまり、同じ事業を前にしているようで、実際には違う地図を見ながら動いていることが少なくないのです。

その状態で「もっと連携しよう」と言っても、噛み合わないのは当然です。会議を増やしても、報告の機会を増やしても、前提が揃っていなければ議論はすれ違ったままになります。結果として、マーケティングは成果を出しているつもりでも営業には評価されず、営業は現場で苦労していてもマーケティングには十分伝わらない。そうして、部門のあいだに少しずつ不信感が溜まっていきます。

本来、営業とマーケティングは対立する関係ではなく、顧客との関係を育てる一連の接点です。にもかかわらず、その流れが社内で分断されると、顧客理解は途切れ、せっかく生まれた関心も商談や提案へうまくつながらなくなります。これは部門の問題であると同時に、事業の機会損失でもあります。

営業とマーケティングが噛み合わないのは、単に仲が悪いからではありません。
顧客の見方と、各接点の役割が揃っていないからです。

対立しているようで、実は見ているものが違う

営業は、商談や受注に近い場所から顧客を見ています。いま困っていることは何か、どのくらい導入意欲があるか、意思決定はどこで行われるのか。現場では、受注につながるかどうかという現実の中で顧客と向き合っています。

一方でマーケティングは、もっと手前の接点から顧客を見ています。まだ課題が顕在化していない層も含めて、どのように認知を獲得するか、どんなテーマで関心を持ってもらうか、どの段階で次の接点につなぐかを考えています。

この違い自体は自然なことです。むしろ、役割が違えば、顧客との関わり方や見えている課題が異なるのは当然です。問題は、その違いをつなぐ構造がないまま、同じ顧客を見ているつもりになってしまうことです。

マーケティングは「反応があった見込み顧客」を成果だと考えていても、営業は「いま提案できる状態にある相手」でなければ成果だと感じないかもしれません。営業が現場で聞いている顧客の悩みと、マーケティングが発信しているテーマがずれていることもあります。この状態では、互いが努力していても、噛み合わないのは当然です。

本当の問題は、連携不足ではなく、顧客接点の設計不足

営業とマーケティングが噛み合わない会社では、表面的には部門間の対立が起きているように見えます。しかし、本質は感情の問題ではなく、構造の問題であることが少なくありません。

たとえば、どのような顧客を狙うのかが曖昧なまま施策を回している。どの段階までをマーケティングの役割とし、どこから営業が引き取るのかが決まっていない。商談化の定義が人によって違う。こうした状態では、成果の見方が揃わず、部門間で評価基準もずれていきます。

さらに、営業は現場で顧客の生の声を持っている一方で、その情報がマーケティングに十分に還元されていないこともあります。逆にマーケティングが蓄積しているデータや反応傾向が、営業の提案や会話設計に活かされていないこともあります。つまり、両者のあいだに情報がないのではなく、顧客に関する情報や現場の実感が、次の接点へつながる形で循環していないのです。

会議を増やしても解決しない理由

こうした状態に対して、定例会議や報告の仕組みを増やす会社は少なくありません。もちろん、話す場を持つことは大切です。ただ、前提が揃っていないまま会議だけを増やしても、議論は噛み合いません。

なぜなら、そもそも使っている言葉がずれているからです。
「良いリード」とは何か。
「受注確度が高い」とはどういう状態か。
「有効商談」とはどこからを指すのか。
こうした言葉の意味が揃っていなければ、同じ資料を見ながら話していても、実際には別のものを見ています。

必要なのは、単にコミュニケーション量を増やすことではなく、顧客をどう捉えるか、各接点がどこまでを担うのか、その前提を言葉として揃えることです。誰に対して、どの接点で、何を伝え、どの状態になったら次の接点へ渡すのか。この流れが整理されて初めて、営業とマーケティングは同じ方向を向くことができます。

営業とマーケティングは、別々の部門機能ではなく一連の接点である

私たちは、営業とマーケティングを別々の部門機能としてではなく、顧客との関係を段階的に育てていく一連の接点として捉えています。

企業から見ると、営業とマーケティングは部門として分かれています。しかし顧客から見れば、どちらも同じ会社との接点です。発信内容と営業の説明がつながっていなければ、顧客の理解は途中で途切れてしまいます。マーケティングで興味を持ったのに、営業の場で話が噛み合わなければ信頼は深まりません。逆に、営業の現場で見えている課題感が発信に反映されていなければ、いつまでも顧客に届く言葉は磨かれていきません。

だからこそ必要なのは、部門間の連携を強いることではなく、顧客との接点全体を一つの流れとして設計し直すことです。どの接点が何を担い、どの情報が次に渡り、どんな状態を成果とするのか。その構造が整うと、営業とマーケティングはようやく対立する関係ではなく、同じ流れの中で役割を果たす関係になっていきます。

最初に見直すべきは、数字の前にある接点の流れ

営業とマーケティングが噛み合わないとき、多くの会社はまず数字を見ます。件数、CV率、商談化率、受注率。それ自体は重要です。ただ、数字だけではズレの理由は見えてきません。

先に整理すべきなのは、もっと手前にある構造です。
どんな顧客を狙っているのか。
マーケティングはどの段階の関心を獲得しようとしているのか。
営業はどの状態の相手を受け取りたいのか。
営業現場で聞いている悩みや違和感は、発信や訴求に反映されているのか。
部門ごとに使っている言葉や判断基準は揃っているのか。

こうしたことを整理せずに数字だけを追うと、結局は「もっと件数を増やすべきだ」「いや、質を高めるべきだ」という議論に戻ってしまいます。その繰り返しでは、構造は変わりません。

噛み合わなさは、組織の問題である前に顧客接点の問題である

営業とマーケティングが噛み合わない会社では、部門のあいだに不満が生まれます。しかしその不満は、感情の問題というより、顧客との向き合い方が会社の中でつながっていないことから生まれている場合が多いのだと思います。

営業は現場の最前線で顧客に向き合っている。マーケティングはその手前で顧客との接点をつくっている。どちらも重要です。だからこそ必要なのは、どちらかの正しさを主張することではなく、両者が同じ顧客の流れを見られる状態をつくることです。

営業とマーケティングが噛み合わないとき、見直すべきなのは連携の量ではありません。まず必要なのは、顧客の見方を揃え、役割の境界を整え、接点の流れをつなぎ直すことです。

私たちは、その整理を通じて、部門間のズレを責め合いの問題として終わらせるのではなく、顧客との接点全体がつながり、機能する構造へと整えていきたいと考えています。

まずは、現状を整理するところから。

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